*納入実績
*製品
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明石博
有限会社ソーラーリサーチ研究所
代表取締役社長



(有) ソーラーリサーチ研究所 代表取締役社長
科学技術庁長官賞
黄綬褒章

自社開発の非接触搬送装置「フロートチャック」の高度な技術を核に、未来を拓く
商号: 有限会社  ソーラーリサーチ研究所
住所: 大阪府豊中市北桜塚2-7-12
TEL: 電話 06(6852)3876
Mail: info@solarlab.co.jp
URL: http://www.solarlab.co.jp
事業内容: 非接触搬送装置
資本金: 300万円
設立: 1980年7月
主要取引先: 日立製作所、トヨタ自動車、キャノン、Sony、 三菱電機、コニカミノルタ、大日本スクリーン、京セラ
企業特色: 独自の技術力で攻めるテクノロジー企業


極薄ウエハーを非接触で、傷つけず、汚すことなく見事に搬送
「フロートチャック」の搬送対象製品は半導体ウエハ、LCD・PDPガラス基板、セラミック基板の他、穴のあいた製品、通気性のある製品、脆い製品や、柔らかい製品。簡単で駆動部のない構造のため、洗浄が容易、しかも長寿命に絶える利点を有する。製品アイテムも用途に応じて、平板用(ウエハー、プリント基盤、セラミック基板等)、クリーンルーム用(半導体ウエハー、セラミック板、ガラス基板等)、通気性ワーク用(スルホール基板、不燃布、紙、フイルム等)、ディスク用(ハードスディスク、ガラスディスク、レーザーディスク等)、大型基板用(液晶ガラス基板、プラズマディスプレイ基板等)と多様性を誇る。最近では、ガリウムヒ素等厚さが30マイクロメートルクラスの極薄半導体ウエハーを、非接触で持ち上げ移動させる装置の開発に成功して注目されている。また、「シート送り出し装置」は、積層状態のシート上部に設けられた「フロートチャック」により空気を噴出させ、最上部シートとの空間に負圧を発生させシートを吸引。浮き上がったシートは下面に設けられたベルトの下の位置に接触し、ベルトの回転で送り出される。プリペイド、テレホンカード製造などに力を発揮し、幅広い需要が期待される。


人の行動を文字変換、介護、警備に有望な監視システムも開発
さらに、「画像処理応用装置」の開発も、同社の長年に渡り培われた卓越した技術力を誇る分野である。最近では大阪府立大学と共同で、人の動きをビデオカメラで撮影し、それを日本語で「立った」、「座った」等と表示するシステムを開発して脚光を浴びている。映像・音声に基づき対象人物の位置・動作等を専用ソフトが解析、その結果をモニター画面に表示するもので、「倒れた」等の特定行動に対して警報を鳴らすこともでき、老人の介護、警備やセキュリティシステム等、多くの産業分野での応用が考えられる。独自の技術を極め、多くの特許を有する企業だけに将来の展望は明るい。「エレクトロニクスの進歩に伴って、一歩先を進んでいます。今の半導体は、今後ますます進歩していく。それだけ搬送装置もさらに高精度のものが求められてきます。ITの限りない発展に、気を抜く時がありません」と明石社長。すでに大学での多くの指導実績のある明石社長は、来年から本格的に母校の教壇に立ち「半導体論」を講義する。生きたベンチャー教育、先端の技術論、役立つ経営論など、実体験から滲み出た説得力のある講義が展開され、学生に大いに興味と刺激を与えるに違いない。


卒論をベースに、非接触搬送装置「フロートチャック」を開発
事務所の壁一面に、飾られている数多くの賞状。これらの一つ一つが同社の輝かしい歴史を何よりも雄弁に物語っている。その代表的なものに、90年、「科学技術庁長官賞」の受賞、そして'98年、これまでの優れた業績による明石博社長の「黄綬褒章」の受章の額が輝いている。明石社長は川崎重工の出身。太陽熱を利用した装置の開発などで活躍。国の新エネルギー技術開発計画であるサンシャイン計画にも、会社の代表格として参画した。因みに同社の社名は、当時明石社長が太陽熱の仕事に携わったことに由来する。第2次オイルショックの時、一念発起で退職、同社を設立した。最初は、太陽熱利用による大型ビルの冷暖房装置や、温水プール装置の開発に取り組むものの、エネルギー事情も安定を取り戻し、新たな分野への進出に挑む。それが、無接触搬送装置の開発であった。「当社ブランド・無接触搬送装置『フロートチャック』のベースは、実は私の大学時代の卒論テーマ。その頃、製品化にはまだ時代が早すぎたのです」と明石社長。空気を噴出することで製品を空中に浮遊した無接触の状態にて懸垂保持できることから、製品を傷つけたり、汚すことなく搬送することを可能にした画期的装置だ。


(FN.318)